トレビスと牡蠣のオイル漬けのスパゲッティ
Spaghetti with Oil-packed Oysters and Trevise
トレビスと牡蠣のオイル漬けのスパゲッティ
牡蠣のシーズン終了が迫る4月初旬、うちのごはん常連客の腹ペコさんが
保存食のオイル漬けをもうちょっと食べたいと言い、
安く買えるお店でまたまた4パック購入。←一月からすでに4瓶食べてる
オイル漬けのビン底には美味しい牡蠣のエキスが沈んでいる。
食べ終える頃にはオイルにも牡蠣の風味とニンニクの
とっても良い香りが移っているので炒め物や麺類のトッピングに。
腹ペコさんはオイルを、薄切りしたハード系のパンに付けて食べてる。
今回はこの牡蠣のオイル漬けの澱を使って、
固めに茹で上げた麺に、ぎゅぎゅっと吸わせて
大粒の牡蠣とからめたパスタ。
彩りと味のアクセントにホロ苦のトレビス(ラディッキオ)を敷き詰める。
トレビスの中心の柔らかな芽を取り天地を返して
花びらの様にそっと開き、出来上がりのパスタの天辺に乗せる。
そうすると白地にダークレッドの斑入り八重咲きチューリップ、
カルナヴァル・ド・ニースみたいに見えるのです。
チューリップの球根って2ヶ月位は冷蔵庫で冷やして
冬を迎えたと認識させて、その後土に植えないと芽が出ない。
環境を肌で感じて発芽に備えるなんて、賢いやつ。
▲トッピング無しのプレーンな盛り付けだと、こんな感じ
「これってソースにガーリックとか味付けに何か追加したの?」
ううん、茹で汁と塩とコショウちょっと加えた程度。
ニンニクも輪切り唐辛子もオイル漬けに入ってたやつだよ。
「オイルソースのからんだトレビスが美味しいサラダみたい。
最初、皿にトレビスだけいっぱい乗ってたからサラダかと思ってたんだ。
この旨味、すごいね。やっぱ牡蠣だけでいいよねー」
作る前はアンチョビとかチーズ足せとか言ってたの、
完全に忘れてるでしょ。
骨付きビーフのスパイス・カレー&粗挽きグラハム薄焼きパン
Beef Short Ribs in Salted Preserved Lemons spicy Curry served with Yogurt Flatbreads
骨付きビーフのスパイス・カレー&粗挽きグラハム薄焼きパン
うちでは月に4回、たぶん週一くらいでカレーを作っている計算。
それにあわせて食べるのが全粒粉のアタを使った
薄焼きパンのチャパティや、ガスコンロのグリルの直火で焼き上げるナン、
バスマティライスや日本米。
その時の気分でスパイスやハーブ、野菜のペーストを加えて作る
名もない薄焼きパンのことも多い。←要するに適当な材料
普段、調味料を加える際は目分量(計量スプーンは仕舞ったまま)。
デジタルスケールも出番が少ない。
味見もまずしない。
なのでカレーもその日作りたい仕上がりの味をイメージしたら
目分量でなんとなくコレ、とスパイスを加えていきます。
それで今まであまり困ったことも無いので、
多分私には向いている方法なのだと思う。
この日は酸味の効いた骨付きビーフのカレーに
強力粉+粗挽きグラハム粉+ヨーグルト+塩+オリーブオイル+ドライイースト
を加え、硬めの生地で仕上げた薄焼きの平パンを。
オマケで2枚だけ中にとろけるチーズを入れて半月型に焼き上げます。
一緒に添えたセロリの茎とコリアンダーリーフ(パクチー)の茎が入った
塩味のヨーグルト、ライタはジャガイモのサブジと一緒か
そのまま薄焼きパンに乗せて食べても美味しい。
予めスパイス+ヨーグルトでマリネした骨付き牛肉を深めの皿に移し、
圧力鍋で柔らかく蒸し煮する。スパイスのテンパリングから通常の手順で
香味野菜+炒めタマネギ+ガラムマサラであまり長時間煮込まず仕上げる。
酸味は長期熟成塩漬けレモンとタマリンド。
甘みはタマリンドと多めに加えたタマネギとそのシロップから。
塩レモンの旨味を感じたかったからトマトは加えない。
皮が柔らかいマイヤーレモンをスタートに使い、料理に使った
レモンやライムの残り、種や皮を加えて塩漬けにして熟成させたもの。
長期間の熟成で皮がとろけるほど柔らかい。
酸味とこなれた塩気、強い旨味とわずかな甘みもある。
Caramelized Onions&&Reduction
炒めタマネギ&タマネギのシロップ
炒めタマネギは作り置きしたもの。
紫タマネギが4個で100円、5kg入りのタマネギが半額とか
特売の時にまとめ買いして一気に仕込みます。
ざっくり切り、圧力鍋で加熱調理。
タマネギ自身の大量の水分で柔らかく煮上がります。
それを目の細かいストレーナーで分離し、
別々に水分を飛ばしながら加熱して仕上げる。
タマネギの下準備|
大量のタマネギは皮をむき、ざっくり切って圧力鍋に入れ
水分が出て柔らかくなるまで加熱する。
飴色タマネギ作り|
タマネギ本体はフードプロセッサーでピューレにしてから
油をひいたソテーパンで炒めて、焦がさないように時々火を止め放置。
温め直しを繰り返しながら好みの飴色に仕上げる。
タマネギのシロップ作り|
分離した水分は小鍋で焦がさないように時々火を止め放置。
温め直しを繰り返しながらじっくり煮詰める。
細かい泡が鍋全体に出始めたらもうちょっとのサイン。
扱いやすいよう水飴よりもゆるい程度に仕上げ、冷めたらビンに移す。
・煮詰めたタマネギのシロップは冷蔵庫で保存。←三ヶ月はもつ
こっくりした甘みのシロップは、すき焼きや生姜焼きのタレ、
肉じゃがなどの風味付けにも向いています。
ポークスペアリブの照り出しや叉焼の仕上げにも使い勝手が良いです。
別々に仕上げると飴色タマネギの最初の水分を飛ばす工程が
かなり短縮出来るし、強い甘さはシロップの方へ移るので、
調理時の味の調節が楽。
放置している間も水分の蒸発は続くので、鍋に付きっきりにならず、
他の作業の合間に好きなペースでちょこちょこ進められます。
大量のタマネギを鮮度が良いうちに一気に加工するには、と考えたのが最初。
煮詰めたシロップの甘さに、ものすごく驚いたのを覚えています。
腹ペコさんはカレー大盛り。
お肉が多いからソース自体は見た目より少ないのだ。
酸味が強いけど甘さもあるし、黒コショウやチリで辛さもある。
ちょっとホロ苦で、個性の強い好みが分かれるカレーだと思う。
「チーズ入りのパンも旨いけどカレーにはやっぱりプレーンだね」
うん、だからチーズ入りは一人一枚づつにしたの。
ビーフの骨は仕上げに外しておいたけど、
細かいのが残ってるかも。注意しながら食べてね。
「うん、分かったー」←たぶん、あんまり聞いてない
このカレー一皿に小振りのタマネギが1個くらいは軽く入ってる。
「えー、それは言い過ぎだよ」
ううん、けっこう入れたもん。このもったりはタマネギの繊維。
「なんでカレーのタマネギって炒めるんだろうね?」
そんな事言うとカレーオタ…カレー職人がやって来て
滔々と語るから口に出したらダメよ。しーーっ
食べ終えた頃に、骨は無かったかたずねたら
「あ、忘れてた。
んー、でも気付かなかったから無かった」
ほらね。
カボチャ&クリームチーズのころころコロッケ|ポテト&ツナのコロッケ
Kabocha Korokke|Japanese Pumpkin And Cream Cheese Croquette Balls
カボチャ&クリームチーズのころころコロッケ
皮ごと柔らかく茹でたカボチャをざっくり潰して塩+コショウして
クリームチーズを混ぜ込んだ一口サイズのコロッケボール。
いつも行くパン屋さんで腹ペコさんが貰って来てくれた
パン耳をサーキュレーターで乾燥させてミキサーで細かめのパン粉に。
油の温度が下がりにくい南部鉄の片手鍋で次々と色良く揚げていく。
千切りキャベツに乗せて盛り付けると小鳥の巣っぽい。
軽く水切りした豆乳ヨーグルト+塩+ハーブのディップを添えて。
▲パッカンと切ったところ。 中身はこんな感じ
「カボチャのコロッケって旨いと思うようになったの、
大人になってからなんだよね」
ポテトコロッケの方がお店でも人気あるもんね。
腹ペコさんは最近になってカボチャの煮物も好きになった。
がめ煮の煮汁でごはん食べるし。
随分食べ物の好みが変化したねえ。
Potato Korokke|Japanese Potato and Tuna Croquettes
ポテト&ツナのコロッケ
こっちは別の日に作ったポテトにツナが入ってるコロッケ。
ポテトを潰して塩少々、熱いうちに少しだけバターを混ぜて
水煮缶のツナと乾燥パセリをほぐして加える。
乾燥させたパン耳を砕いてまな板に置き、
麺棒をごろごろと転がして好みの粗さに潰す。
この日はキャベツの千切り+レタスの千切りをあわせて
コロッケの下に敷き詰める。
私は猫舌だから先に揚げた方を。
腹ペコさんには揚げたてを。
揚げたて熱々は箸を入れるとサクッと良い音。
あ、最初の一個はそのままか、塩だけで食べてみてね。