フレッシュなライムバジルを散らして食べるナシ・ゴレン

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Nasi goreng|Fried Rice with Krupuk, Lime Basil and fried Egg on top

フレッシュなライムバジルを散らして食べるナシ・ゴレン

今が盛りと白い花を付け始めたライムバジル。
うちでは定番のホーリーバジル類とタイ・スイートバジルに加えて
パープル系、シナモンバジル、レモンバジル、ブッシュバジルなんかを
年ごとに変えて育てているのです。

バジル類は品種も多くて育て方や気温によって
茎や葉の色が変わるものもあって見分けが付けにくい。
でも、葉の形・ツヤ、香りにそれぞれ違った良さがあってどれも捨て難い。

今年のライムバジルは小さめの葉で香りがとても強い。
朝、水やりの為に鉢植えの横を通り過ぎるだけで、
辺りにさぁっと爽やかなシトラス香を撒き散らす。

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小振りの丸いトマトを箱買いしたので10個ほど使って
週末にインドネシアの万能旨辛ソース兼、調味料の
Sambal Goreng Istimewa(Terasi Tomat Pedas)を仕込んだのです。 
トマトとトラシ(カピ/Shrimp paste)とその他色々入った、
こっくりした旨みの強い甘辛いサンバル。

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作りたてのサンバルを使ってメリハリの効いた炒めご飯ナシ・ゴレンを作り、
フレッシュなライムバジルの葉を散らして食べることに。

ナシ・ゴレンは作り手により見た目も色合いも味も様々。
私はパラリとした仕上がりで香味野菜の香りと
唐辛子の辛さ・味・風味をしっかりと感じられるタイプが好き。

だから味の要となるサンバルとケチャップ・マニスは自家製。
そうすると味に個性が生まれて、家でしか食べられない特別ナシ・ゴレンに。

美味しいサンバルとケチャップ・マニスがあれば、後は簡単。
肉・野菜を切って炒めて調味料を入れ、ごはんを加えて味を整える。
目玉焼きやスライスしたキュウリ、Acarアチャールという甘酸っぱい
ピクルスを添えて、サンバルと共にKrupuk udangクルプック・ウダンや、
Emping(Melinjo chips)ウンピンといった揚げせんべいがあれば完璧。

バリ島やジャワ島の食堂、WarungワルンではKacang asinカチャン・アシン
という塩ガーリック風味の小粒のピーナッツが、
お皿の横に添えてあったり小皿で一緒に出てくる事も。
このピーナッツはナシ・ゴレンにパラリと乗ってたりして
最初はびっくりしたけど、一緒に食べると豆とガーリックの風味と
日本のピーナッツよりも少し固い食感が意外に合うのです。

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Cooking Method

材料|
Bawang merah(赤小タマネギ)+Temu kunci(タイのクラチャイ)+
Langkuas(ガランガル)+ニンニク+生唐辛子(タイのプリッキーヌー赤・青)
鶏肉(今回はムネ肉を少し)+ニッスイ太ちくわ+干し小エビ+
ホワイトセロリ(又はセロリの葉)+小松菜の茎
炒め油:ココナッツオイル+グレープシードオイル

調味料:
サンバル・ゴレン・イスティメワ*+ケチャップ・マニス*+海老殻ペースト*
塩+コショウ(ホワイトペッパー

炊きたてごはん(タイのジャスミンライスなど長粒米が美味)

付け合せ:
卵(やや多めの油で縁をカリッと焼いた目玉焼き)
薄皮付き塩ピーナッツ
ライムバジル(香りの良い花付きがオススメ)
クルプック・ウダン(揚げエビせんべい)
バワン・ゴレン(タイのフライド・オニオンで代用)

作り方|
香味野菜はみじん切り、唐辛子は種ごと輪切り、
鶏ムネ肉とちくわは小さく刻み、葉野菜は小口切り

香味野菜をグレープシードオイルで炒めて香り出し、
刻んだ鶏ムネ肉+塩少々を加えて余分な水分を飛ばしながらしっかり炒める

干し小エビ+調味料+ココナッツオイルを加えて鶏肉に絡める

葉野菜+ちくわを加え、さっと炒めたら
ごはんを加え強火で一気に炒めて仕上げ、塩・コショウで味を整え出来上がり

器にナシ・ゴレン、目玉焼き、ライムバジル、ピーナッツを盛りつけ、
タイのフライド・オニオンをパラリ

*ココナッツオイルだけだと香りが少し重いのでグレープシードオイルも使用
*市販品のサンバル使用の際は最初にトラシを極少量加熱してから加えると風味が増す

*市販品のサンバルで旨味が足りなければSaus tiram(Oyster sauce)や
Kecap asin(Salty soy sauce)か醤油、ニョクマムなどを少量加えて調整

 

Tips
サンバルの材料|
Terasi udang(発酵エビペースト)、海老殻ペースト*、炒め用油(ココナッツオイル)、
Bawang merah(Shallot)みじん切り、
Ketumbar(Coriander seed)スパイス・ミルで砕く、
生の唐辛子Cabe rawit、Cabe merah フードプロセッサーで粗いペースト、
トマト 1cm角、レモングラス みじん切り、塩、Asam(Tamarind)、
Gula merah(Palm sugar)、Jeruk Nipis果汁(タイのマナオで代用)

A:刻んだトマト+レモングラス+塩を先にソテーパンで加熱し
水気を8割程飛ばしておく。
B:トラシを少量スプーンに乗せて加熱(又はオイルでそのまま炒める)し、
熱したフライパンにオイルを注ぎ、バワンメラ+砕いたコリアンダーシード+
粗いペーストにしたチャベ(唐辛子)を加えて加熱して香りを出す。
BをAのトマトの入ったソテーパンへ移して汁気が無くなるまで炒めたら
火を止め、Jeruk Nipisの代用でタイのマナオを絞る。
(有ればスパイス・ミルで素材をすり潰すと更に美味しい)
*サンバルは5日位して味が馴染んでから小分けして冷凍。

ケチャップ・マニスの材料|
醤油、Gula merah(Palm sugar椰子砂糖)、Arak Beras(Rice spirits米焼酎
Andaliman(Sichuan pepper花椒)、Chen Pi(Citrus Peel陳皮)
Adas bintang(Star anise八角)、Kayu manis(Cinnamon stick肉桂)
Jahe(Gingerショウガ)、Bawang daun(Welsh onion長ネギ)

材料を鍋で焦がさぬよう弱火で煮て濾す。
余熱で結構蒸発するので、好みのとろみの二歩手前で火を止めるのがコツ。
グラ・メラが無ければ黒砂糖を代用し、アラックは米焼酎で。

ケチャップ・マニスには二種類あって、うちで作るのはsedang
Kecap manis(Indonesian sweet soy sauce)こってり濃厚
Kecap manis sedang(Medium sweet soy sauce)甘さ程々
中華の甜醤油と材料がほぼ同じなのでMedium sweet にして共用。


ナシ・ゴレンや中華の五目炒飯といった炒めごはんが大好きな腹ペコさん。
今日もクルプックをバリバリ崩してごはんに混ぜ込みガッツリ食べている。

ライムバジルを散らすと、香りの層が広がって
他の香味野菜の香りも引き立つみたい。

腹ペコさんはランチタイムにやって来るフードトラック(移動販売車)で
日替わりランチを買うのが楽しみなのだとか。

お店のお兄ちゃん達も感じ良いし、ル・クルーゼの鍋とか使ってて
メニューもインド・メキシコ・東南アジアとか多国籍でオシャレなんだ。

でもやっぱり物足りないんだよね。
スイートチリソースとか添えてくれるんだけど、
あれナシ・ゴレンに合わないしさ、辛さも中途半端だし。
コンビニより全然旨いし、お弁当だから仕方無いんだけど。
ここに、このサンバルが有れば!っていっつも思う。

アハハ、じゃ今度小袋にパウチしてサンバル持って行く?
カバンで潰れたら最悪じゃん、ヤダ。 

とは言え、ランチがずれ込んでお弁当が買えないと
かなりがっかりするんだって。
まあ、メリハリ効いた味付けのNasi goreng pedas ←pedasは辛いって意味
ナシ・ゴレン・プダスはスペシャルオーダー可能な
うちで楽しんだらいいじゃないの。

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 ▼揚げせんべいと自家製サンバルはビールによく合う

 

 

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