冷製蒸し鶏の旨辛ソース・よだれ鶏|辛さの追求とマゾヒズム考

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Kou Shui Ji|Szechuan style Chicken in spicy sauce

冷製蒸し鶏の旨辛ソース・よだれ鶏|辛さの追求とマゾヒズム

鶏肉を美味しく食べる料理のうち我が家でベスト5入りの料理。
しっとり蒸し上げた鶏肉をキュッと冷水で身を締めると
溶け出したゼラチン質がふるふると固まる。

フレッシュな唐辛子と乾燥唐辛子数種類で辛さと香りに複雑さを。
粗く砕いたものと粉末の花椒で独特の風味と舌に残る刺激を。
五香辣油で八角やシナモン、陳皮、葱油の華やかな香りを。
辛いものが苦手な人には少々キビシイですが
麻辣が旨さの要なので、ここは容赦なく効かせるのが肝心かと。

鼻で味わい、舌で味わい、噛みごたえでリズムや知覚を楽しみ、
油へ溶け出した朱色の美しさを視覚でも愛でたりして。
いろんな刺激が脳へ伝わって、脳でも愉しんでいるんじゃなかろうか、と。
喉越しやひょっとすると胃腸でも味わっているのかも。
味わうって野蛮で知的な作業だよね。

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たまに考えるのです。
辛さというのは刺激で、刺激は痛みでもある。
初めに耐え切れないほどの痛みを経験したら次からは敬遠するよね。

でも、旨さと共に徐々に慣らすと、アドレナリンやエンドルフィンといった
脳内麻薬的な興奮物質を促進するんだと思う。
辛くて美味しい料理を食べて刺激を受ける事が気分の高揚をもたらすと、
旨いという満足感から幸福感も引き出す。

その記憶が舌だけでなく、脳や内臓感覚神経にも記憶されると仮定すると、
辛さレベルの追求は、更なる大量のアドレナリン追求とも言える。
つまり、アドレナリン中毒だね。

辛さが高揚感・快楽を生み出す物質だと、脳へインプットされているの。
快楽物質が大量に出る感覚に慣れると更なる興奮への渇望が生まれる。

辛さの追求は、一種の刺激探求のマゾヒズムの嗜好ともとれると思うのよ。

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えーっと、それは極論すると辛いもの好きは、マゾの一種ってこと?
とも言えるかなあ、って話。


中毒性が有ると言われる食べ物にチーズ、砂糖、カフェインなんかが挙げられる。
腹ペコさんに聞いてみた。

ねえ、唐辛子・チーズ・カフェイン・砂糖で食べられなくなったら
一番困るものはどれ?

う~、チーズと唐辛子が同じ位なんだけど…
んーーーー唐辛子、かなあ。

おや、私と一緒。

Cooking Method
材料|
鶏肉(今回は骨を外したモモ肉)

紹興酒

サラダ油
粗挽き花椒
ニンニク+長ネギ+島らっきょう+ショウガ ←みじん切り
粗挽き乾燥唐辛子
生唐辛子(赤・青) ←みじん切り
自家製タオチオ*
鶏モモ肉を蒸した際のストック

*好みでキビ砂糖 少々
粉末花椒
ゴマ油
五香辣油*
米焼酎

刻みローストピーナッツ(又は白ゴマ)+パセリ(又は香菜) ←トッピング用

作り方|
鶏肉に塩をすり込み、紹興酒をスプレーで全体に吹きかけて15分程室温に置く

深めの器に高さのあるアミを置き、その上に鶏肉を乗せ、蒸し器で20分蒸す
そのまま10分~15分程置き、予熱で中まで火を通す

鶏肉を氷水で一気に冷やしラップして冷蔵庫へ
溜まったストックはソースに使う

熱したソテーパンに油を注ぎ粗挽き花椒を炒めて香り出し
みじん切りした香味野菜+唐辛子+自家製タオチオを弱火で焦がさぬよう炒めて
粉末花椒+ゴマ油+五香辣油+米焼酎で香りを追加しアルコール分を飛ばす

器にソースを引き、切った鶏肉を乗せて
ピーナッツ+パセリをトッピングして出来上がり

 

Tips
・今回は島らっきょうが有ったので使用しました。

*自家製タオチオは日本の浜納豆・大徳寺納豆の作り方を参考に
 柔らかく蒸した大豆に麹菌をつけ、半年ほど塩水に漬けて後、大豆を取出した後の液体。

 
あー、もー、鶏肉が旨すぎる。
誰、こんな料理考え付いちゃった天才は?褒めてやりたい!

辛くて旨味がしっかりでお肉…腹ペコさんのテンションが上がる。
ヨダレ鶏がホントに好きなんだねえ。三切れあっという間に平らげた。
もう一切れ食べていいよ。

ダイジョブ。
タレたっぷり乗せてごはん食べたいから。
じゃ、このイタリアンパセリ刻んだのとピーナッツ乗せる?
うん、ちょーだい。

麻辣にどっぷりと身を浸せば、心地よい汗と舌先の痺れ。
突き抜ける辛さの開放感の先には解脱的な心身のゆるみ。
そしてうふふ、あははと何故だかこみ上げてくる笑い。
アドレナリンやエンドルフィンとか脳内麻薬が
いっぱい分泌されてるんでしょうねえ。

ごはんで辿り着くお手軽な涅槃。
ええ、こんな世界も或るのですよ。

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