牛スジ肉の底力!地味旨ごはん|リーキと牛スジ煮込み丼
Gyudon|Beef tendon with Leek Bowl
リーキ(ポロネギ)と牛スジ煮込み丼|
ねえねえ、牛スジがだいぶ貯まってきたから煮込むけど
牛丼とカレーならどっちがいい?
「牛丼!!」
スーパーで太くてキレイなリーキ買えたんだ。
だからタマネギじゃなくてリーキで贅沢牛スジ丼にする。
大雑把な作り方|
まず最初に牛スジ肉の下準備。
沸騰したお湯に牛スジ肉を入れてアクが浮いたら一旦捨て
再度沸かしたお湯で5分ほど煮てから、お湯を捨て
牛スジ肉に付いたアクを洗う。←アクと臭みの処理、アクが多ければ3、4回繰り返す
↓
圧力鍋に水+リーキ(ポロネギ)の青い部分をざっくり切って加え
スジ肉が柔らかくなるまで煮てスープをとる。
後で煮込む分も考慮して、柔らか過ぎないよう注意。
取り出した牛スジ肉は冷ましてから包丁で心持ち大きめサイズに切る。
↓ ↑煮込む間にとろけて結構小さくなる
スープは濾しておく。→リーキの葉は油揚げと春雨で煮込む別おかずに再利用
赤ワイン+自家製みりん風調味料+昆布出汁醤油+自家製タオチオ+キビ砂糖
で味付け。スープを別に取ってリーキの白い部分を柔らかくなるまで煮る。
器に盛ったら好みで七味唐辛子や卵の黄身、紅ショウガを添える。
別に添えたツユは、途中で好きなだけ加えながら食べる。
だからごはんは少し固めに炊くのです。
※自家製みりん風調味料は
蒸したもち米+米麹+米焼酎で漬込み糖化後に濾過(料理用として塩を加える)
※昆布出汁醤油は醤油に昆布を入れて冷蔵庫で寝かせたもの
※自家製タオチオは黒豆で豆ちを作る時の副産物で、濃厚な旨み
※紅ショウガは春先の新生姜甘酢漬け+紫キャベツの芯+梅干しのシソで色付け
気温が下がって麹作りに適した頃合い。
今の時期はみりん風調味料の入れ替え時。
ネルドリップで一晩かけてゆっくりと濾過する。
みりんを搾ったあとに残ったもろみは舌を覆うふくよかな旨味、
ついついつまみたくなる後を引く甘さ。
年に一、二度しか取れないこの味醂粕は、こぼれ梅と呼ばれて珍重されてる。
うちでは水気を搾り切らずに調味料として使います。
家で調味料を作ると、いろんな副産物が出来上がる。
料理の味付けに使ったり、別の調味料作りに再利用。
そうして複雑な旨味を更に追加できるのです。
「もうさ、リーキが旨くて旨くて。スジ肉と相性ピッタリ!」
でしょー。まだいっぱい有るから好きなだけ取ってきていいよ。
牛スジ肉は煮込むとふるふるにとろける。
周囲の固かった肉も舌で押しつぶせるほど柔らか。
赤身の肉では出せない風味が、ゆっくり煮込むことで生まれる。
安価な部位だけど大した底力だよねえ。
ネギの青い部分は緑黄色野菜、白い部分は淡色野菜。
売り場で並んだリーキの中から青い部分が多いのを選ぶ。
煮込む際に青い部分をどっさり入れると、
加熱した肉の脂とネギの葉の混じり合った何ともたまらない
心躍るニオイが蒸気と共に鍋からもれる。
リーキの茎はしっかり煮ても背筋が伸びたままって感じ。
タマネギみたいな強い香り、強い甘さは無いけど、クドさがない。
白ネギみたいにとろけ過ぎないのもいい。
「あれっ、今日の七味、いつもより風味が強い?」
あ、気が付いた?お客さん、ラッキーよ。
今日はね、やげん堀七味が開けたてなの。
「色々贅沢な牛丼だねえ」