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働くゾウとレッドカレーとプリッキーヌー

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夢をみたのです。

とてもリアルな、くっきりした映像で
音も、色も、ニオイも、味もしっかり。

半袖でも暑いくらいの、夕暮れ前の時間
私は大きな川沿いのレストランで友人と待ち合わせをしてた。

目の前にはゾウのタクシー乗り場。

観光客を乗せて、ゆるやかで少し深い川を
象の背中にゆられながら、ゆっくり移動する
ゾウタクシーは親子連れに人気なのだとか。

マンゴージュースをたのんで、ぼんやり眺めていると、
目の前でいきなり、ゾウがぐらりと横になってしまい、
背中に乗っていた父親と小さな男の子は、ずぶ濡れに。

どうやら、川底の何かに足がかかって
バランスを崩してしまったよう。

ぐらりと横に倒れる時、ゾウの表情は
明らかに「うわーーん、どうしようっ」って感じで、
目をぎゅっとつむって失敗を自覚してる顔してた。

ゾウも、あんな顔するんだ!

ゾウを牽引していたおじさんは
親子に謝ると、すぐにゾウに向かって
「大丈夫だ、お客さんはケガしてないし、怒ってないよ」
と、ポンポンと頭をなでて、話し聞かせていたのです。

親子は水着なので、濡れた男の子はキャッキャと歓声を上げ
テンションが上った様子ではしゃいでいて
滅多にないアクシデントに大喜び。

やってきた友人に、その話をすると
「私も前に乗ったけど、水が深いとこはゾウが泳ぐから
揺れないし、のんびりしてて癒されるんだよねえ」

へえ、そうなんだ。ちょっと興味わいた。

「あのゾウたちは、盲導犬みたいに
仕事してるって意識がちゃんとあって、
小さい子やお年寄りだと、普段よりゆっくり動くみたい」

「ああ、だからさっき転んだ時もあんな表情してたんだね。
働くゾウも大変なんだなあ」

「うん、でもね 水中だから人の重さは負担にならないし
ゾウが仕事したくない時は、休んでもいい決まりなんだって。
だけどゾウは水が大好きだから、自分から進んで出勤すると聞いたよ」

そんな話を聞いていると注文したお皿が運ばれてきた。
このレストランでは様々な国の料理が楽しめて
オーダーしたメニューで、給仕人が変わる仕組みなのだ。
南方系のウェイターは、お皿をセットしながら
母国語で説明する。レッドカレーだから、タイ人だろうか。

Kaeng Phet Moo|Thai Red Curry with Porkとメニューに書いてある。
デジタルメニューだから、翻訳モードで同時通訳もできるし
メニュー下の動画再生で、使用する材料や
作り方も観ることができるのだ。

材料を入れてフードプロセッサーでペーストにした後、
鍋でガーリックのみじん切りを炒めて香りを出す。
ペーストをココナッツクリームで炒め、スペアリブを加えて軽く煮こむ。
仕上げに、ホーラーパー|タイのスイートバジルをぱらり。

辛さをマイルドにするには、唐辛子の量を減らすのではなく
ココナッツミルクを増やすのだと、書いてある。
そっか、唐辛子は旨味もあるから、減らしちゃダメなんだね。

動画からは、ニオイも出てくるから
ちょっと離して観ないと、唐辛子の刺激でむせる。

食べたことのない料理も、オーダーの参考になるし
運ばれて来る間に動画を観ながら待つ楽しみもあって
とっても便利な機能。

日本もずいぶん熱帯化してきたから
南国料理がおいしく感じるね、なんて言いながら
ものすごくスパイシーで強烈な辛さのレッドカレーを食べ始めた。
カライだけじゃなくて、いろんな香りに甘さ、
旨味、うま味、辛さ、刺激…時々休んでまた口に運ぶ。

あっという間に生ぬるくなってしまった軽い口当たりのビールが
南国っぽさを感じさせて、チリチリと焼け付く舌に心地良い。

ああ、そうだ。
ベランダのプリッキーヌーが赤くなってきたんだよね。
うちでも作ろうかな、レッドカレー。そんでペーストにも使おう。
なんて思いながら目が覚めた。

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Thai Red Curry with Pork Spare Ribs


小袋入りのバスマティライスとインド産の粉末唐辛子を一緒に買ったら、
店員さんがニコッとしながら、レジ横のカゴに入ってる
小さな木彫りのゾウを1個、ぽんっと入れてくれた。

家に帰って袋から出したら、ちびゾウの足は三本だったの。
そっか、売り物にならないからオマケしてくれたのだね。
そのままだと、ちょっとかわいそうだったから修理してみた。

元々右側を細く削り過ぎなのと、ちょうど木目にかかってたので
前足が欠けちゃったみたい。
なので、割り箸で足を作って接着。
後足と色を合わせるために、薄めたインスタントコーヒーで着色。

これでよし、ちゃんと立てたね。

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