猫と割烹着と和定食

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Japanese set meal|Japanese style rolled omelet, Simmered Konjac with 
Green bell pepper in sweet Chilli Soy sauce, Boiled Mizuna with ground Sesame seed dressing




うちには猫がいる。

シルキーな毛並みに整った顔立ちで、ある時レースのリボンを
お遊びで巻いてみたら、前から結んでいたようにしっくり。
嫌がりもせずそのまましばらく付けていた。そんなおとなしい猫である。

几帳面な猫で、トイレの砂かけを数回入り直してザックザックと20回以上やる。
他の猫の大雑把な砂かけも見過ごせないようで丁寧にやり直す。
化繊が苦手でコットンや麻、白木の感触を好む。

煮干は身だけ食べ、頭と尾ビレをそろえてお皿のふちに寄せる。
器からはみ出しそうなフードを前足でちょいちょいと寄せ集めて食べる。
ブラッシングの時に少しでも逆毛を立てると、直すよう言われる。
ごはんの時間もきっちり5分前厳守。
時々ちらりと時計を見ているような気がするのは気のせいだろうか。

セルフグルーミングも丁寧なので長い。
仕上げに前足の爪を一本一本、キュッと噛んで引っ張るのが終了の合図。
世話焼きタイプではないけど、穏やかな気性で猫が集まる。
そんな猫なので、他の猫達の毛づくろいも丹念にしている。

前世というものがあるのなら、人間だったのではなかろうか。
もし人間だったら、たぶんフリル付きの割烹着が似合うタイプ。
そしてごはんの用意をしてくれたら、きっとこんな感じ。

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だし巻き卵は麸を粉末にして、卵に混ぜ込む。
濃い目のダシに漬けてきゅっと旨味を吸わせるためだ。
薄く卵を流し込みくるりと巻き上げ巻き簾で形を整える。

さっと湯がいた水菜を冷水でしめ、水気を切ったら胡麻ダレをのせる。
たぶん、切り口もきっちり揃えるはず。

太千切りした蒟蒻とピーマンをピリ辛の醤油ダレでからめ
ごはんが進むおかずに。
そして少し固めに炊きあげたごはんと、あっさりした豆腐の味噌汁。

卵の色が映える明治の印判なます皿に、江戸の繊細な染付御手塩
古くさくなり過ぎないよう昭和の作家物や気軽な輪花皿なんか合わせて。

そして、食事時間の5分前に「ごはんができましたよ」って
呼ばれるんだと思う。ホント、きっちりしてるなあ。



「おにいちゃん、おかわり!」
言い忘れたが、オス猫である。(正確にはオカマ)

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