実山椒の季節

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Mi Sansho|seed pods of the Japanese pepper


今年も実山椒の季節。
収穫時期は10日から15日程と短い。なので後から買い足す訳にもいかない。
予約しておかないとあっという間に売り切れて買い損なってしまう。
この10日ばかりの期間に日本全国で、この青い実の争奪戦が
繰り広げられてるワケですね。

以前は、スーパーで小さなパックを4つくらい買っていたのだけど
固くなりかけてたり、香りが弱かったりで不満だった。
調べたらまとめ買いした方が割安。
思い切って1kg予約注文してみたら、すごく青々した
鮮度の良いきれいな粒が届いたのです。

さっと洗って一粒口に入れると、ものすごいビリビリ。
産地直送だとこんなに超絶ビリビリの粒が手に入るのかと
すごく衝撃でした。いや、ホントに。
で、もったいないので水に晒す時間を短めにして、
ビリビリ感が残るように仕上げました。


夕方宅配で受け取って、すぐに作業開始。
枝から外す作業は時間がかかるけどリビング中、清涼感のある
キリリとした良い匂いになって、年に一度の事と思えば
かえって楽しくなってくるし、この香り、何だかやる気が出るんです。

でもね、作業途中でよーーーーく見ておかないと、生まれたてくらいの
すっごく小さなシャクトリムシとか一緒にくっついてる事もある。
気付かず茹でるよりは、と「すまぬ」と言いながら、玄関の外へ。

処理が済んだら下茹でして冷凍組と塩漬け組に分けて保存。

ちりめん山椒、なめ茸、だしを取った後の昆布で作る佃煮や
お蕎麦、天ぷらに添えたり、時雨煮、鶏レバーの甘辛煮、冷奴にも。
ナスとキャベツとミョウガの浅漬にもポイっと加える。
醤油味や味噌味のソースに加えたりと料理のアクセントに。
後は糠床にも使うから、一年で700gくらいは軽く消費してた。

あんな小さな青い実のチリリ、ビリリとしびれる味と香りに、
何故こうも取り憑かれちゃうんでしょうね。

山椒の樹は繊細な植物で植え替えや環境の変化が嫌い。
細やかな消毒作業も必要で、生産用の樹の寿命も20年ほどと短い。
時間をかけて選別を重ねた優良な樹だけを接ぎ木で増やしていて
主流のぶどう山椒は特にデリケートで気を遣うんだって。
生産者の色んな努力、台風・大雨・地震・病害虫、自然災害を避けて
こうして今年も手元へ届いたのだと思うと感慨深い。有難いなあ。


最近はうっかり買いそびれても、冷凍商品が買える。
枝付きの生冷凍がほとんどで、1.5倍くらいの価格設定が多い。
枝取りしたのはほぼ2倍のお値段だった。ひー
やっぱり枝取りはそこそこの手間ってことなんでしょうか。
実山椒の加工食品もお高いものね。

まあ、確かに家でもアク抜きで水に晒したりしてから、下茹でして
佃煮も汁気が飛ぶまで火を通したりと、時間はかかるし
ごく僅かな期間の旬のものを加工して一年通して口にできるのだから、
とても贅沢な食べ物なのは間違いない。

漢方では胃腸や鎮痛に効果があるらしい。
旨いだけでなく知らずに身体の役にも立ってる。
昔からずっと、梅雨を迎える前に収穫して食すのは、
それなりに意味がある事だと思えるのです。
梅雨寒の身体を温め血行を良くし、夏バテの食欲増進、
食中毒の軽減とかね。

この時期は小梅、実山椒、赤シソ、青梅と続くから
手作り派の人達はせわしないんだろうな。
特に紫蘇梅干しを作ってる人は、お天気も気になると言ってた。
天候で紫蘇の葉の赤い色がきれいに出ない年もあるんだって。

お店に並んでいる大粒の青梅がとてもおいしそうだったので
あの完熟前特有のフレッシュで甘酸っぱい匂いを思い出して
梅シロップでも作ろうかと悩み中。だって空の保存瓶無いのよ。
困った困った。←うれしそう

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実山椒 冷凍 200g 奈良産

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セラーメイト 取手付密封びん 4L 220339

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