インドネシアのワンタン麺| ミー・アヤム・パンシット/パンジット

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Mie Pangsit Ayam Jamur|Indonesian Chicken Mushroom Noodle with Dumplings

インドネシアのワンタン麺|ミー・アヤム・パンシット

ミー・パンシット(パンジット)はPeranakanプラナカン料理の一種で
中国+マレー+インドネシアのいいとこ取り。

バリ島では踏み台のようなイスを並べた小さなワルン(簡易食堂)や、
ユニークな手描き看板の屋台で食べたり、デパートの中のフードコートで
瓶入りのジュースと一緒にチケットを買って食べるようなメニュー。

私が初めて食べたのは繁華街のレストランが並ぶ一角にある
欧米人客が多いチャイニーズレストランだった。
覚えたてのインドネシア語でミー・アヤム=麺+鶏を確認。
Pangsitって何? 麺は中華麺と米粉麺から選べとある。
とりあえず中華麺で頼んでみた。

運ばれて来たのは、中サイズの深めのボウルに麺。青菜、ゆで卵、
甘しょっぱいマッシュルーム、角切りチキンのトッピング。
そして別の小振りな器でワンタンスープ。Pangsitはワンタンのことだった。
添えられたジュルック・ニピス(小粒ライム)をギュッと絞る。
ワンタンスープを麺に注ぎ、店員に教わった通り
卓上の調味料を様子見しながら加えてみる。
うわ、美味しいじゃないの!量もちゃんとお腹膨れる一人前。

テーブルにはたくさんの調味料。
醤油、甘い醤油、辛いサンバル、酢なんかが置いてあって
自分好みに味付け出来るシステム。
だから、基本のチキンスープはあっさりした味。
赤い唐辛子ソースのサンバルをトッピングしなければ、全然辛くない。

そのまま麺にかければワンタン麺。
麺の器にスープ少量+調味料で濃い目の味付けにしたらつけ麺風。

麺に調味料だけ加えて具ごと混ぜると、焼きそばみたいに変身。
こうして麺とスープ別々に食べるのもいい。

すっかり気に入り、周囲のインドネシア人にミー・パンシット食べた、
と話したら、どこどこのワルンが旨いとか、なんとかのフードコーナーのが
イケるとかそれぞれ自分のオススメを教えてくれた。
そうして足を運んで食べ比べると、最初のお店はワンタンも大きくて
具がしっかり入った水餃子風、具材も多い豪華版。
普通は軽食サイズなのだと知ったのです。

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▲こちらは以前作った揚げワンタン、バッソ風魚団子入りのミー・アヤム・パンシット
グリーンの揚げワンタンはホウレン草入り、お土産で貰ったサンバル+自家製青サンバル


ワンタンも茹でたのがスープに入ってたり、揚げたのが麺に乗ってる事も。
トッピングもオプションで選べたり、最初から全部乗せだったり。
Baksoバッソ=肉団子入りのはスペシャル。
Abonアボンという味付け肉田麩でんぶ風ふりかけとか、具材もお店次第。
最初の豪華版も美味しいし、気軽な街中のワルンも捨てがたい。

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Cooking Method
鶏ガラまたは骨付き鶏モモ肉+コブミカンの葉+レモングラス+ニンニク
でスープをとり、塩+ホワイトペッパーで薄味に仕立て基本のチキンスープに

ワンタンの生地を作り、好みのサイズで皮を用意
ワンタンの具は刻んだ鶏肉+細ネギ+ショウガ+ケチャップアシン(醤油)
+トラシ(シュリンプペースト)を入れた調味料で味付け

トッピングの準備
ケチャップ・マニス(甘口醤油)+ケチャップ・アシン(醤油)
で甘しょっぱく味付した小粒マッシュルームか袋茸
・茹でた青菜
・スープに使った鶏モモ肉の皮目をパリッと焼く

中華麺を茹でてトッピング+ゆで卵+タイライムのマナオかライムを乗せ
バワンゴレン(揚げ赤小タマネギ)や好みで生の赤唐辛子を散らして出来上がり

小鉢に醤油、甘い醤油、辛いサンバル、酢の代わりにシークワーサー果汁を添える

 

Tips
ケチャップマニスの代用で自家製:甜醤油テンジャンヨウ
醤油+酒(米焼酎)+グラメラ(ココナッツシュガー)+花椒(中国山椒)
+八角スターアニス)+桂皮(シナモン類樹皮)+陳皮(乾燥ミカン果皮)
+ショウガ+長ネギの白いとこ
▲上記を煮詰めて濾過したもの
市販のケチャップマニスより甘さ控えめ香りが良いので、私はこちらを使用

・自家製サンバルはトマト+カピ入りの赤いサンバル+青サンバル
・青サンバル
青柚子+ライム果汁+コブミカン果皮+プリッキーヌー・スワン(タイの青唐辛子)
+塩で作った香りの良い柚子胡椒風の万能調味料

・茹でた青菜(今回は小松菜、茹で上がりに油を一滴落として水で冷やす)

・ジュルック・プルッ(コブミカン)の果皮をほんの少し加えると更に良い香り


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私は最初からスープを注ぐワンタン麺スタイルにサンバルのピリ辛。
ワンタン一個とスープを少し残して薄味のスープのまま味わう。
麺は後半にシークワーサー果汁で酸味を追加。

腹ペコさんは混ぜ混ぜ焼きそばスタイルで楽しみ、
後半からスープを加えて醤油味のワンタン麺に。
茹でた小松菜を追加してゆで卵をもう一個。
最後にサンバルで真っ赤になったスープを飲み干す。

また今日も喉乾いちゃうねえ。

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 ▼青サンバル(青柚子・ライム胡椒風調味料)は和食にも合う

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▼こちらはアボン・サピ=牛肉のアボン

横浜中華街 牛肉鬆(牛でんぶ)100g、インドネシア名物、お土産♪
 

 ▼甜醤油テンジャンヨウを作りたい方はこちらの親切レシピがオススメ

甜醤油の作り方/レシピ : 中華のツボ! 玲舫's ぶろぐ

冬季限定|葉ニンニク入り麻婆豆腐

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Mapo Tofu | Szechuan style Bean curd and Green garlic with Chilli sauce

冬季限定|葉ニンニク入り麻婆豆腐

先日の餃子も葉ニンニク入りだったけど、
同じ日や翌日に作るのが麻婆豆腐。
今季も5、6回は作った記憶が。
ご近所の皆様、ごめんなさい。
棚の葉ニンニクを買い占めたのは私(と腹ペコさん)です。

餃子の翌日には、香味野菜の絞り汁を加えて豆腐を煮込む。
ラーメンやフォーのスープを取る時に使うネギやショウガ、
ニンニクといった香味野菜をペーストにしたのを
とろみと風味付けも兼ねて加える。

いつもの自家製調味料類+ピーシェン豆瓣醤+甜面醤で旨味を出し
刻んで、熱した北京鍋で脂が滲むまでしっかり炒めた肉に吸わせる。

唐辛子の辛さと花椒のしびれと豆や野菜の旨味で出来た調味料と
肉の芳ばしさに脂の旨み。甘さはこぼれ梅と甜面醤から。
高価な食材を使わなくても、お肉ちょっとでも押し寄せる旨さ。

陳おばちゃん、サンキュー!

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うちで麻婆豆腐を作る時、腹ペコさんに予め聞くのです。
牛+豚+ラムのどれにするか、絹ごし豆腐と木綿豆腐のどっちにするか。
激辛か中辛か、ビリビリか中ビリか。花椒の量ね
そんな事を聞いて、五香辣油や花椒油を作った際の沈殿物を利用したり
黒豆豆チ、こぼれ梅なんかを増減して味も微調整しています。

本来はなめらかな豆腐を使うんだけど、時々作る木綿豆腐や堅豆腐を
使ったのも、豆腐がお肉っぽい感じになって好きなんだって。

サービススプーンでそっと真ん中からすくっていくと
後半に旨味の溶け出したオレンジのオイルが残る。
それも取っておいてキャベツの炒め物やパスタソースに使う。
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▼五香辣油・花椒油は予め用意(又は市販品で)f:id:queuexqueue:20170407032445j:plain

Cooking Method
みじん切りした香味野菜(+スープに使ったネギ+ショウガ+ニンニク等)+油
をソテーパンで香りが出るまで炒める

紅椒蝦黒豆チ醤+甜面醤+ピーシェン豆瓣醤+こぼれ梅(みりん粕)
(+好みで粗みじんの豆チを追加)
焦がさないよう炒めて余分な水分を飛ばし味を馴染ませる

別の北京鍋でみじん切りの牛肉を脂が滲むまでしっかり炒める
(又は豚肉・ラム肉)

香味野菜のソテーパンに炒めた牛肉+豆腐+水を加えて
弱火でしばらく煮込む(豆腐は温まるまで混ぜずに待つ)

葉ニンニク+五香辣油+花椒
水溶き片栗粉で軽くとろみ付け

仕上げに葉ニンニク+スパイスミルで挽いた花椒をたっぷりかけて出来上がり

 

Tips
使用した自家製調味料について
紅椒蝦黒豆チ醤|

黒豆の豆チ+パプリカペースト+干し海老+タマネギ+ニンニク+熟成酒粕+麹、等

こぼれ梅|
餅米+米麹+米焼酎酒税法上、塩添加)
自家製の準みりんをゆるめに絞った粕をペーストにした調味料

五香辣油|
粗挽き唐辛子+八角スターアニス)+陳皮(乾燥ミカン果皮)+
桂皮(シナモン類の樹皮)+花椒(中国山椒)+白ゴマ+ローリエ
(+香り付けのネギ+ショウガ)+太白ゴマ油

花椒油|
花椒+レモングラス+冷凍の山椒の葉(岩山椒)+太白ゴマ油


取り皿やサービススプーンを用意してテーブルで待つ腹ペコさん。
麻婆豆腐をたっぷり上に乗せるつもりで用意してる小どんぶり。
そして右手にはレンゲ。
あー、がっつり食べる気満々な様子。

「ごはんっ、早くごはんをくださーーい!!」
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クルミごろりん。ココナッツオイルのチョコレートでブラウニー

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Coconut Oil and Cocoa Brownie

ココナッツオイルのチョコレートでクルミ入りブラウニー

普段、あまりお菓子を作ることはしないのだけど
たまーに思い立ってブラウニーや小さな焼き菓子なんかを
うちの愛らしいサイズのちびオーブンで作ります。

この日は、前日に作ったココナッツオイル+ココアパウダー+
砂糖のシンプルなチョコレートの残りを使ってブラウニーの生地に。
一口サイズにカットして、タッパーに詰めて冷蔵庫へ。
一晩置いて、しっとり・ひんやりさせてから食べるのが好き。

クルミもそのまま軽くローストしてごろりと投入。
きっちり計量が苦手なのが、繊細・緻密なケーキや
お菓子作りが苦手な所以。
ピタやナン、チャパティやフォカッチャ、ピザや餃子の生地あたりは
計量とかしたことないので、きちんと作る人にはよく叱られます。
と、言う訳でこのブラウニーも適当な配合で焼きました。

▼左下のクルミトッピングのブラウニーの時もやっぱり適当。
でも普通に美味しい。味覚も大雑把なのかも、はははf:id:queuexqueue:20170402184802j:plain

ブラウニーを冷蔵庫へ入れて、
ブラウニーが焼けた甘い匂いの残るリビングで
前日のチョコレートを出してきてコーヒーを淹れる。

あら、ドリッパーの中に梅の花が咲いた。

チョコレートの型は、
「通りがけの無印良品でセールで半額だった」
と以前腹ペコさんが買ってきてくれたもの。←なのでおそらく廃盤?
せっかくのかわいいニャンコも大雑把の手に掛かればこんな風。

耳の先に空気が入ったままだから
ニャンコがラッコにしか見えないという…すまんね。
(心なしかラッコ、べろ出てない?)

でもまあ、チョコは美味しい、コーヒーは良い香り。
コーヒーの梅の花は、茶柱より縁起が良いかもよ。

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Homemade Coconut Oil Chocolate

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